一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》















「皆んなが背中を押してくれたから決心がついたの。私っ、、ーーーーーーー!」


























私の決意表明に皆は真剣な表情でこちらを見つめる。

何も答えてくれない弟達に不安になりながら、言葉を続ける。










「、、って言ってもね正直、その後のことは何も考えてないの。だからまた迷惑かけちゃうかもしれないけどっ、、その時は本当に、、。」









今後の人生を左右するであろう一大決心を勢いだけで決めてしまったのは、人生で初めてだ。



こんな無計画な私を弟達は、、笑うだろうか。

それとも呆れられる?







ギュッと目を瞑って、何を言われるのかと構えていると思ってもいなかった言葉が耳に届く。





















「やっとかよ。まぢ決断するのおせー。俺らが迷惑とか思う訳ないだろ。今までどんだけ姉貴に迷惑かけてきたと思ってんだよ。」

「本当っ!!ねーちゃんは昔から自分の事より俺らの事ばっかり優先してきただろ?いい加減、自分の為だけに生きればいいんだよ。俺らもちゃんと自立するからさ。安心して我儘言えばいいんだよ。」

「まだまだ学生のお前が言うなよ。てかさっきは声荒げてごめん。それだけねーちゃんが心配だったっていうか、、いい加減モヤモヤしてたっていうか。だからまあ、、バイト代も貯まってたし、そろそろ殴り込みに行ってやろうって思ってた所だけど。」

「私は正直、寂しさの方が勝つかもしれませんが、、お姉さんの幸せが第一です。みんなお姉さんが大好きでお姉さんに沢山愛情を貰ったから、少しずつですけど返していきたいんです。」









少し呆れたような口調なのに何故か皆んな嬉しそうにしてくれていて、その温かさに涙した。















「もし頑張っても駄目だったら戻ってきたらいい。ここは姉貴の家なんだから。」

「本当にっ、、ありがとう、、。」








私はこんな素敵な家族に恵まれて本当に幸せものだ。


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