一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


「っ、、、!」





他人から言われ慣れた言葉でも普段こういう事を絶対に言わない彼からの不意打ちの言葉に全身が熱を帯びる。

嬉しいのになんと返していいのか分からずに、真っ赤になって黙り込んでいると柔らかく声が耳に響いた。








「、、そういう所も本当に可愛いな。今日は真由の好きなパスタ、食べに行こうか。行きたい店があるならそこに行こう。無ければ真由が好きないつものイタリアンに。」

「えっ、、!?う、うんっ、、!!」

「じゃあまた就業後に。」








頭をひと撫でしてから颯爽と去っていく愛しい彼の後ろ姿に見惚れて暫くその場に動けずにいた。

彼の言葉や行動に一喜一憂して、心がフワフワしたり温かくなったり、ドキドキしたり。




彼のせいで私の感情はぐるぐると忙しないけれども、愛しくて止まないかけがえのない人。







そんなかけがえのない人とこうして巡り会えて恋人として過ごせるのも全て〝お節介〟な紗江のお陰。




本人はそんな〝お節介〟をつい、いつもしてしまう困った癖だと思っているようだけど、そんな事ない。

この会社だけでも私みたいに彼女に救われた人間は沢山いて、感謝してもしたりない。











だから今度は私が〝お節介〟を焼く番。





無自覚な貴方にこんなにも愛されてると、、必要にされているという事を分からせてあげたい。



だって貴方は私にとっても、かけがえのない存在なのだから。


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