一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


さすがうちの花形部署の営業で、若くして課長の地位まで上り詰めた人なだけある。

こちらを振り返った真木さんはみんなには見えない低い所でVサインをした。



それに気づいた真由ちゃんは、はにかんだ笑顔で小さくVサインをして真木さんも更に優しい表情を浮かべた。









2人は本当に想い合っていて憧れずには居られない。



真木さんの話術のお陰で気分も良くなった部長は、そのまま何人かを引き連れて飲みへと出かけて行った。


部長が出て行くとピリついていた空気が一気になくなってみんな深いため息をついた。

隣の真由ちゃんからも深いため息。












「ふー、、やっと部長帰ったね〜。さ、帰ろ!!!紗江は?終わった?」

「うーん、私はもう少し、、かな。」

「、、え?それ以外にも?もしかしてなんか急ぎの案件抱えてたの?手伝おうか?」

「凄い急ぎって訳じゃないんだけど気になるのがあってね。それまでしてから帰ろうかなって。だから気にしないで。そんな事より真木さんも帰れそうなら一緒に帰った方がいいよ。真由ちゃん可愛いから夜道は危ないよ。」

「でもそれなら紗江も一緒でしょ!まだ残るなら尚更だよ!!!まだ残りそうな人に駅まで一緒にっ、、!」


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