一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
そんな風に思ってもらえるのはとても嬉しいけど、何故最後に片瀬くんが?そう思いその疑問を投げかける。
「、、どうして片瀬くん?」
「え?だって片瀬さんがそうおっしゃってましたから。知らなかったんですか?!片瀬さん、色んな所で柏木さんの事、そう言ってますよ?〝彼女はとても素敵な女性です〟って。それに告白されてもハッキリと〝俺は紗江さんが好きです。恋人になりたいのも結婚したいのも彼女だけなのですみません〟って。そんな風に言葉に出来るなんてよっぽど好きなんだなぁ〜って。」
「えっ!?!?そんなの知らなかった。片瀬くんって本気、、だったの、、?」
「柏木さん、、気づいてなかったんですか!?どう見ても本気じゃないですか!!柏木さんに向ける表情が余りにも特別すぎて男女共に戦意喪失してますよ。勝てないって。」
特別な?
そうかな、、?
チラリとガラス越しに彼の方を見ると、私の視線に気づいた彼が振り返り優しく微笑んだ。
「っ、、!」
「ほらぁ〜!!!柏木さんにだけなんですよ!!他の人には本当に無表情というか、冷たいというか。」
「や、でもほら!昔からの知り合いだからじゃないかな。片瀬くんって少し人見知りな所あるし、慣れれば普通に。」