マスクの最強少女
横にあった塀から何者かが落ちてきた
「えっ…ちょちょちょ!?」
でもそいつはこける事なく、静かに着地した
「…女、」
勝手に男だと思っていたその人
真っ黒な服でスラッと長い手足を包み、右目と口元を中心にマスクで顔を包んでいる
「危ないので下がっていてください」
俺に向かってそういう声は、まだ幼さを含んでいた
女というより、少女…
「sortir “出ろ”」
彼女が怪物に言うと、女から双子のような分身が現れた
「な、なんなんだ…」
「だから下がって!!」
もう一度警告され、近くの家の角に隠れ
そこの様子をこっそりと覗き続けた
「どうしてこんなことを?」
「きまってるじゃない。あの男はいろんな女をたぶらかして…私もその1人。
友達だって…、そいつを恨んでいる人たちみんなの思いを背負ってきたの!邪魔しないで!」
キッとなった女は彼女に向かって再び爪らしきものを飛ばしてきた
危ない…!
「la destuction!“破壊!”」