マスクの最強少女




「終わったんで出てきて大丈夫ですよ」


「…あ、はいっ」


不意に呼ばれて我に返った。


「あの…ありがとうございました。貴方は…?」

お礼を言うと、何故かびっくりされる


「なんで、しょうか?」


「女の子たちにひどい態度をとってる最低な男の人がお礼を言うとは思っていなかったもので。

常識のある方なんですね」



…なかなか失礼なことをサラッと言いますね。笑

マスクで表情はわからないけど、多分無表情で話してんだろうな



「こういうことに遭ったことはありましたか?変な怪物に襲われたり、私みたいな人に助けられたり」


「いや…初めてですが、?」


「…そうですか。では気をつけてください、あまり女の子たちを弄んでいると

また危ない目に遭いますよ。今日は私がすぐに駆けつけられたから良かったものの、

もう少し遅かったらそんな傷じゃ済まなかったです


私はこれで。さようなら」



「え、あっちょっと!!?」


彼女は壁を蹴り飛びひと回転すると、姿を消してしまった



「…魔法、なのか…?」


でも、さっきは魔法とはちょっと違うけどって言ってたし



突然起きた現実味のない出来事について行けず、


夜中の街に立ちすくんでしまった





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