マスクの最強少女
学校が終わると、目の前にあるスーパーで色々と買い込み、
青木の車に飛び込んだ
「神代さんは?!」
「落ち着け宮本。椿ちゃんは今救助活動中だ。」
「…やっぱり、あの炎の中にいるんだな」
爆発しそうな気持ちを押し殺していると、事故現場に近づいてきた
「気休めだけど、マスクしとけ。二重にな。
じゃないと肺が真っ黒になる」
そんなとこに神代さんがいると思うだけで吐き気がする
現場では、青木などの上層部の人たちが司令塔となっていた
「宮本、お前はここでドローンの映像を見ててくれ。
椿ちゃんと、そのほかのレスキューがいる場所に飛ばしてあるから
何かあったら報告してくれ」
「…分かった」
俺の周りでは、1分1秒も無駄にしないような動きをしている
俺は画面を見つめ続けた
そこには、ススを浴びながら瓦礫を変形させて移動させたり、
救助した人に手を当てて、その名の通り“手当て”をしている神代さんが写っている
音までは入らないが、事故の重さが痛いほど伝わってくる
30分くらいかな、監視を続けていたころ
神代さんたちのいる所の屋根が少し動いていることが気になった