マスクの最強少女



「そう言えば、退避って何かあったんですか?」


「あ、なんか屋根が崩れ落ちそうだったから
青木に伝えたんだよ。そしたらヤバいかもしれないって」


「…作業に夢中で気付きませんでした」

そう言って、ドローンの映像を見に行く神代さんについて行った


そして画面にそっと手をかざす

「ここにはもう救助を待つ方はいないようです」

そんな事までわかるのかと感心していると、


『compte a rebours “カウントダウン”』

目を閉じて、ゆっくりと呪文のようなものをまた唱え始めた


「…青木、神代さんなんて言ってんの?」


「カウントダウンだって。何のカウントダウンかはわからない…」


『trois “3”』


『deluxe “2”』


『un “1”』

画面にかざしていた手を離すと、さっきまで神代さんたちがいた建物が

勢いよく崩落した


「…びっくりした、」


「宮本よく見つけてくれた!」


「私が焦っていたので予知できなかった分、気づいていただけたので本当に助かりました」


ほかのレスキュー隊員の人たちにもすごいお礼を言われてどうすればよくわからない状況…


「では他の所を手伝ってきます」


「え!?まだ行…」

俺の声なんか聞こえずまま、部屋を出て行ってしまった



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