マスクの最強少女



あれからどれくらい経ったんだろうか


意識を飛ばしかけてはパソコンに打ち込んでの繰り返し


夢か現実か分からない狭間で、よくある現象
体が急降下する感覚が襲ってきて、勢いよく伏せていた顔を上げた


目の前の画面には午前5時56分が示されている

さっきの記憶から約1時間経っていた


「…宮本くん?」

声のする方を見ると、


「神代さん…」

彼女は最後に会ったときよりもススにまみれていた


「終わったんで声かけに来たんですけど、すっごい勢いで起き上がったんで、声かけづらくて…笑

おはようございます」


画面の中の事故現場は全ての火と煙がおさまっていた


「黒糖あります?」


「あるよ。口開けて」

再び2個口の中に放り込む
…さっきより口内の血が増えていた


「お疲れ様でした。口の中以外に怪我しているところは?」


「…え、口怪我してました、?」

気づいてないって凄いな…アドレナリンって奴か


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