マスクの最強少女
「…ずっと気になってたんだけどさ、
神代さんって生まれた時からあの体質なのか?」
なかなか本人には聞けないと言うか…聞いては行けないような気がしている
「恐らくはな。元々普通の家庭に生まれてきたはずなんだけど、
大体3歳くらいだったはず。何らかの理由で交番で保護されて、
その時は小学生に見られていたんだけど、
待合室で寝ちゃった時に今みたいな感じで元の姿に戻ってるのが分かって
裏警察に保護された。
俺も家族の事とかは聞けない。聞くなって言われているような気がしてさ…笑
自分から言ってくれるのを待つしかない」
青木も同じ気持ちなんだな…笑
「色々と凄い子なんだよ。でも、素直になる事に関しては全くもって出来ない子。
お前がここにくるようになって、ここでも明るく喋るようになったことが
本当に嬉しいんだよ。
もしかしたら、宮本なら、椿ちゃんを救えるかもしれないな…
あ、学校…!俺今日は流石に休めないよな笑」
しんみりした話をスッと打ち切った青木は、すぐに表情を変えた
「…保健の先生だからな笑」
俺もそれにつられて笑ってしまう
「俺車で行くけど乗って行くか?ちょっと早いけど…」
「いや、いいよ。ちょっと歩きたい気分」
一気に静かになった部屋で神代さんに目を移す
「…俺に何ができるんだよ」