2度目の初恋
8月1日の朝。


目を開けたら、公平くんはいなかった。


その代わり、甘いにおいがする。


リビングに行ったら、公平くんが


「美羽、おはよ、フレンチトースト作ってみたから食べよ。」


「公平くん、作れるんだね。」


「違うよ、調べて作っただけだよ~」


2人でフレンチトーストとサラダを食べる。


公平くんと食べる朝食がこんなに幸せだなんて。


わたしも公平くんも大会までの約1週間、朝から晩まで部活。


朝一緒に出る。部活終わる時間は公平くんから遅いから1人で公平くんのマンションに帰る。


不器用ながらに料理を作って公平くんを待つ。


公平くんが帰ってきたら一緒に食べて、お風呂を別々に入って、お互いに体をマッサージして、甘いものを食べる。


それでお互いに好きなことをして、最後におやすみのキスをして寝る。


その繰り返し。


公平くんのことを好きになるまで恋や青春を楽しむなんてことをしてこなかった。


ずーーーーっと勉強してきた。


でも公平くんと再会してから


10年間しまい込んでいた思いが上がってきて、


公平君くんに伝わって、公平くんと一緒に暮らしている。


ほんとに青春をしているって感じがする。


勉強漬けの毎日より断然今が楽しい。


でも、成績が下がらないように勉強は毎夜しているけど。


一方で公平くんは毎夜お兄ちゃんや両親たちと電話している。


本当仲いいなぁ~


わたしのことを紹介してくれて、喜んでくれて嬉しかった。


朱雀まつりで公平くんと一緒にいるところを見られてしまいに公平くんがわたしと付き合ってるってみんなにバンバン言うから、公平くんとわたしは学校の公認カップルとなった。


それでも、公平くんの人気は相変わらず。


でも、公平くんはわたしと一緒にいる時間が大切だと言ってくれるし、毎日、一生忘れられない思い出をたくさん作りたいって言ってくれるから、嫉妬なんてしない。


わたしはずっとこのままでいたいと思った。


それが当たり前だと思った。
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