ずっとおまえが嫌いだった

補足

珠子は自己免疫障害を患っており体を自由に動かすのは現在では困難だったようで
心臓発作もたびたび起こしていたらしい。

夫の隆士も3年前、首を痛めたときに手術をしたが医師のミスで頸椎に傷をつけてしまった。
万が一、転倒すると頸椎が切れる可能性があるので自宅で養生していたのだが
最近は認知症まで患い徘徊や罵倒などの症状も発現していた。

珠子側の親族も隆士側の親族も二人を煙たがっていたようだ。
誰も手を貸すことはしなかった。

珠子ひとりで隆士の介護をして
生活をすることは不可能と言わざるおえないだろう。

珠子の妹、彩也子と
彩也子の娘で珠子の姪にあたる小夜にも話を聞いてみたが
珠子は娘時代から不遇な境遇にあったようだ。
二人の供述からトラブルメーカーでもあったとわかる。

恐らくは、子供時代からの愛情不足から
愛着障害を起こしていたのではないだろうか。

もう少し珠子側の親族に聞き込みを続ける。


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