好きだよ？

「あのさ、一つ聞いてもいい？」



俺はどうしても気になっていたことがあった。



「なに？」

「なんであんな色んな人と出かけるの？好きな人いたのに？」



正直今聞くべきではないのは分かっていた。

でも、好きな人がいたんだったら俺には理解のできない行動で、何か理由があると思った。



「彼にね、好きな人がいるの知ってたの」

「ああ」

「それでも好きで離れられなくて、でも一緒にいる時どうしても考えてしまって…その辛さを忘れるためっていうのかな…寂しさの埋め合わせみたいなものだよ｣



てことは俺もその内の1人だったんだなと思った。