100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
「今日は専務は一緒じゃないのか?」
と問われ、

「いや、いつも一緒にいるわけじゃないよ。
 専務のおうちに住まわせてもらってるってだけの関係だから」
とあやめは答えた。

「……その言い訳がよくわからんのだが」
と呟きながらも、内藤は、

「お前この間も、昼に専務と二人で何処か行ってたろ」
と突っ込んで訊いてくる。

「ああ、動物園に行って、お寿司を食べたの」

「昼休みにか?
 っていうか、お前、あの専務と二人きりで、ちゃんと話続くのか?」

「あの日は確か……、ああ。
 干したワカメと大根と生きた犬の話をしたかな」

「なにかこう……どうしようもない感じだな」

 なにがどうしようもない感じなんだ、と思いながら、なんとなく話していると、内藤が、

「今日、……暇なら、呑みに行くか?」
と訊いてきた。
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