100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
 



 それから十分もしないうちに、映画は終わり、二人だけの鑑賞会は終わった。

 お酒、結構呑んだ気がするのに、何故だか、全然酔えなかったな、
と思いながら、あやめが廊下に出ると、基が言ってきた。

「お前の考えはよくわかった。
 じっくり考えてみろ、無理強いはしない」

「ありがとうございます」
とあやめは深々と頭を下げる。

「よく考えてみます。
 結論が出たら、正直に話しますので」

 うん、と頷いた基は淡々と言う。

「そうだな。
 正直に話してくれ。

 その方が俺もすっきりする。

 ……俺も正直に話そう。
 キスしてもいいか」

 えっ? 今っ?

 今の話の展開で何故っ?
とあやめは思ったのだが、

「いや、正直に腹を割って話した方がいいかと思って、割ってみた」
と基は言う。
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