100-3は？ ～なにもかも秘密な関係～

　……いや、そこは割らないでください。
と青ざめて思うあやめをまっすぐ見下ろし、基は、

「無理強いはしない。
　言ってみただけだ」
と言ってくる。

　いや、あなたの場合、言うだけでも、言葉の暴力ですよ、とあやめは思っていた。

　なにをどうしていのいかわからなくなって、心臓が痛くなるから。

　……ああ、見つめないでください。

　やっぱり、この人、苦手だっ、と思いながら、あやめは、

「いろいろ黙っててすみませんでした。
　おやすみなさい」
と言って、ひとり、部屋へ戻ろうとしたが。

　物思いにふける間もなく、階段で高倉と出会ってしまう。

「あ、あやめ様。
　なにかご用はございませんかー？」
と何故か用を申しつけて欲しそうに高倉が言ってくる。

「えーと。
　じゃあ、なにか雑誌でも」

「どんな雑誌がよろしいですか？」