100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
「神室。
お前、どうやって帰るんだ?」
会が終わる頃、朔馬が基に訊いてきた。
まだみんな名残惜しげに話しているというのに、基はもう会場から出ようとしていた。
「家から迎えが来る」
「二次会は行かないのか?」
「あやめが待ってるから」
「……誰が迎えに来るんだ?」
「あやめ」
「やはりそういうことな――」
「と高倉」
とクロークでコートを受け取り、基は言う。
「誰だ、高倉……」
やはり、そういうことなのか、と言おうとしたらしい朔馬は途中でやめ、そう訊いてきた。