100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
あやめが全体の秘書室の方に行ったあと、浜波は手鏡を下ろして言った。
「ねえ、そのゲーセンになにがあるの?
古川大好きなあんたが親切心で勧めるとは考えづらいんだけど」
内藤は赤くなり、
「大好きってなんですか」
と言ったあとで、ふふふ、と笑う。
「実は、あのゲーセン、可愛い女子好みの景品がいっぱいそろってるのにアームがゆるゆるで、どうやっても取れないんですよ。
最初は可愛く、
『あれ、とって~』
とか言ってる女も、そのうち、
『なんで取れないのよ、ヘタクソッ』
とか、こっち突き飛ばして、自分がやろうとしますからねー。
カップルで行くと、もれなくギスギスしますよ」
「……それ、あんたの今まで付き合ってきた女が全員気が荒いってだけの話でしょ。
古川が専務に、
『なんで取れないのよ、ヘタクソッ』
とか言うわけないじゃん」
と言ってやると、内藤は、
「それもそうでしたね……」
と言う。