100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
あまり近寄るまいと思ったのに、あやめのその愛らしい笑みに吸い寄せられるように、犬のフリをしたまま高倉は茂みの陰から次の茂みの陰へと近づく。
基の声が聞こえてきた。
「お前を見てると、そういう生き方もいいかなって思うんだよ。
10の次は、いっぱい……。
ざっくりでいい」
そうしみじみと語っている。
確かに。
あやめ様を見ていると、なんだかゆる~い気持ちになってきますよね、
と心の中で頷きながら潜んでいると、あやめが、
「いっぱいなんて言ってませんよ~。
たくさんって言ったんですよ」
とよくわからない反論をしているのが聞こえてきた。
いや、どっちでも、ざっくりなことに違いないような、と思いながら、つい、笑ったとき、基も笑うのが見えた。
基は、あやめに向き直ると、その腕をつかみ、そっと口づける。
さすがのあやめも、此処で逃げるような真似はもうしなかった。
夜景を前に手をつないで立つ二人を見ながら、高倉は、
ま、これ以上見てるのは野暮ってもんですかね、と思っていた。
基の声が聞こえてきた。
「お前を見てると、そういう生き方もいいかなって思うんだよ。
10の次は、いっぱい……。
ざっくりでいい」
そうしみじみと語っている。
確かに。
あやめ様を見ていると、なんだかゆる~い気持ちになってきますよね、
と心の中で頷きながら潜んでいると、あやめが、
「いっぱいなんて言ってませんよ~。
たくさんって言ったんですよ」
とよくわからない反論をしているのが聞こえてきた。
いや、どっちでも、ざっくりなことに違いないような、と思いながら、つい、笑ったとき、基も笑うのが見えた。
基は、あやめに向き直ると、その腕をつかみ、そっと口づける。
さすがのあやめも、此処で逃げるような真似はもうしなかった。
夜景を前に手をつないで立つ二人を見ながら、高倉は、
ま、これ以上見てるのは野暮ってもんですかね、と思っていた。