100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
「パッと見ただけじゃ、お前の色気のなさとか、彼女にしたら、いろいろとめんどくさそうだなとか。
 強情で言うこと聞きそうにねえなとか、俺は好みじゃないようだとか、全然伝わらないから」

「……パッと見ただけで、それだけマイナスな感じが伝わる人がいたら、いっそ、見てみたいわ」

「いやいや、お前、さすが、専務が秘書に、って言うだけのことはあって、外見だけは素晴らしいから。

 かえって誤解を呼ぶかもしれんだろ。

 中身を知ると、八割方、男は、あ~あってなるけど」

「待って。
 ねえ、待って。

 その八割方、あ~あ、の原因はなにっ?」

 今後のために聞かせてっ、とそのまま行ってしまおうとする内藤の肩をつかんだが、

「専務も、あ~あ、だったんだろうなあ」
と言わなくてもいい、一言を呟いている。
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