100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
「それにしても、3つの願いねえ」
と言う内藤に、

「いや、100個に増えたんだけど」
と言うと、

「さすが専務、太っ腹だな」
と言う。

「まあ、なんか、3つの願いとか言われると、叶えてもらったら、飛んでいなくなりそうで、ちょっとやだよな」
と言われて、どきりとしてしまう。

 いや、いろいろ話が混ざってるよ、と思いながらも――。

 内藤は自分のことでもないのに、真剣に考えたあとで、
「俺なら、やっぱ、一番の願いは金かな」
と言い出す。

「下世話なようだが。

 よく考えてみろ。
 あれこそ、魔法の道具だぞ。

 なんでも買えるじゃないか」

「彼女に戻ってきて欲しいとかじゃないの?」
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