そして、to be continued...

「雄大のこと。考えるって言ったんでしょう？」
「言った……」
「芳子は、どう思ってるの？」
「……わかんない。雄大は雄大で、彼氏とか友達とか、そういう名札が付けられないっていうか……ちょっと違うところにいるっていうか……」
「違うところ、ねえ……」
「うん。別の場所に区切られてるって感じ」
「芳子さん芳子さん。それは、一般的になんていうか知ってますか？」
「え、えーと……なんですか？」
「『特別』っていうんですよ」
「……とくべつ……」
「目が点よ、大丈夫？」
「あ、ああ、うん、大丈夫」
「特別な存在だってことよ。雄大が。芳子にとって」
「……特別……」
「特別なだけじゃ、雄大は嫌かもしれないけどさ、彼氏になりたいんだから。でも芳子の中で、特別な存在だってわかったら、それだけでも十分なんじゃない？」
「そう、かなあ」
「そうよ」
「でもなんか、中途半端じゃない？好きとかそういうんじゃなくて、特別って」
「んー……抱きしめられた時、ドキドキしなかった？」
「えっ…………した、けど、びっくりもしたから、それかもしれないし……」
「じゃあ、手をつないだ時は？」
「…………した」
「なんだ、ドキドキしてるんじゃない。それ、雄大に伝えなよ」
「え……」
「芳子の正直な気持ち。雄大は、多分それが一番聞きたいと思う」