死者の幸福〜最期のメッセージ〜
カインドネス
その日の夜、藍と大輔、そして隼人は夕食を外へ食べに行った。食べに行くのは久しぶりなので、隼人の食べたいものを訊く。

「隼人、何が食べたい?」

「ハンバーグ!」

「よし、行こう!」

大輔が車を運転し、家から三十分ほどの場所にあるハンバーグの専門店に到着する。ここはかなり人気のお店で、藍たちがお店に入った時にも少し混雑していた。

「お腹空いたな。隼人はどれを頼むんだ?」

「えっとね〜、チーズハンバーグ!」

隼人を抱き上げ、大輔がニコニコしながら話す。その光景を見ていて藍は微笑んでしまった。家族という存在は大きい。

少し待ってから席に案内され、早速頼むものを決め始める。頼んだ後は来るまでの間、三人で話したり手遊びをして過ごす。

「隼人、これは何に見える?」

藍が手で動物の形を作る。手で作った動物の形を当てるゲームをしていた。

「犬!!」

「正解!」

「隼人、すごいな」

藍が次の動物を作ろうとした時、バタッと音がした。隣を見れば、小学校低学年くらいの女の子が転んでしまっている。
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