記憶の中の溺愛彼氏
「香奈!香奈!ああ、良かった、意識あるのよね!?」
目覚めた時、ママの顔が涙ぐんでいた。
自分の部屋でない場所…すぐに病院だと分かった

…あれ?

「私、何で病院にいるの?」
昨日は課題に追われてて徹夜を覚悟で起きていたはず…
慣れない勉強のしすぎで倒れたとか?
どちらにせよ学校は休んでしまったらしい。
「痛いところあったら先生に言うのよ!」
「……うん」
「それから、仕事先には連絡しておいたから、ゆっくり休むのよ」
「ママったら、それを言うなら学校でしょ?」
私がそう突っ込んだ途端、ママの顔が見る見る真っ青になった。
「かっ香奈っ?…何を言ってるの?混乱してるのよね?ちなみに…今年で何歳になったのかしら?」

ん?

「…なんで…17歳でしょ!何言ってるの?」
「真面目に答えてるのよね?」
うんと頷くと、お母さんはいきなり立ち上がり、「先生ー!」と言いながら慌てて部屋から出て行った。

そして残された私…

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