記憶の中の溺愛彼氏
「あれ…もしかして…?」

女性は自分に気づいてくれたことに嬉しさを隠しきれず、満面の笑顔を翔君に向けた。

「…宇都宮先輩…いえ、翔先輩、お久しぶりです」
「…麗花ちゃん、綺麗になったね」

「ありがとうございます…会えて嬉しいです」

「ああ、コイツ、宇都宮に会わせろってしつこくってね。悪いな…」

「いや、こちらこそお会いできて光栄です。…では社内を案内します…」

先頭を切って、鶯谷専務をエレベーターへと案内していく。


そして、予定通りに翔君と鶯谷専務との対談が行われて、社内ではそれを遠巻きに観察する形で、無事終了した。
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