記憶の中の溺愛彼氏
対談後は、ビジネス雑誌や、ネット記事、社内報でも、今回の取材の記事が報じられた。

相乗効果なのか、鶯谷グループとの繋がりで仕事も忙しくなり、毎日残業をしないといけないくらいだった。

翔君も、最近は暇なしだったりする。

時間を作るのも難しいみたいで、予定がいっぱいの時は社内で顔を合わす事ができるように、用事を作っては、私の部署に立ち寄ってくれている。

あとは、お互いメールを送り合う。

翔君によると、鶯谷グループと業務提携を結ぶことになり、取引企業を紹介されているらしい。

度重なる社内会議、他社との擦り合わせ、会食等で、翔君とゆっくり話すような時間はなかなか取れなかった。

何週間か経つと、未読のメールがそのままになり、自分から何度もメールすることに戸惑ってしまって、私をモヤモヤとさせた。
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