記憶の中の溺愛彼氏
ちょうど周りに誰もいなくなった私は、化粧室へ行こうとした。

美亜を探そうと思ったけど、見つけるのが大変そうだから先にトイレに行こうと思った。

扉の近くに来たところで、「あの…」と、私を引き止める女性の声がした。

振り向くと、見覚えのある綺麗な女性が一人立っていた。

「はい?」

その女性が誰であるかはすぐに分かった。

整った顔立ちに品のある装いで、何度も会社で見かけたことがあるから。

何を言われるのか分からなかったけど、先程の彼女の視線から友好的では無いことは直感で分かった。
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