シャッターを押したら君と恋に落ちる。〜カスミソウの花言葉〜
私はその時から夜ご飯を食べなくなっていた。
朝ご飯は食べるときもあるけど食べない時の方が圧倒的に多い。
お昼はいつも裏庭で食べている。
食べているっていうかただの飲み物だけ。
だってお腹空かないんだもん。
絶望的だった。
私の毎日が。
だけどそんなある日のことだった。

『………っ!!』

カメラに出会った中2の冬。
私はカメラがほしくてたまらなかった。
だからお母さんからもらっていたお金でカメラを購入した。
お金はご飯代としてもらっていたものだが私は使っていなかった。
だからたまりにたまっていた。

『すごい………っ!』

私は目をキラキラさせてカメラを持って喜んでいた。
そしていろんなものを撮っていた。
だけどなぜか人を撮るのが怖かった。
人が写ることの恐怖が募っていた。
でもお母さんのことは撮りたかった。
だからお母さんを撮ったんだ。
そうしたらお母さんは私のことを殴った。

『気持ち悪い!撮らないでよっ!!』

って言われて私は撮らなくなった。
人を撮ることの恐怖がさらに募っていった。
だから私は人を撮るのが怖いんだ。
それに人が嫌いに………苦手になったのも全て母や父が原因だった。
< 11 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop