シャッターを押したら君と恋に落ちる。〜カスミソウの花言葉〜
突き飛ばした私が悪いもんな………。
最初は………わからないけど。

「えっと………、では失礼しますね」

私は走ってその場から離れた。
もう彼とは会わないだろう。
心の中でほっとしていた。
会ったとしても向こうは忘れてるよね?
だから大丈夫。
そう思っていた。
だけど次の日にわかったんだ。
あの男の子のあの言葉が本当だったなんて。


ー次の日ー

「好きです、指原先輩!」

「あの、すみません………」

昨日会った名前も学年の知らない男の子に告白された。
でも言い方的には後輩………一年生ってことなんだよね………。
それにどうして私の名字がわかったのかな?

「私、あなたのことよく知らないし、それに………」

私は人と関わるのが苦手だし。
特に男の子が………。
諦めてもらうしかない。
だから断った。
………が。

「それならこれから俺のことを知っていってください!」

そう言ったんだ。
私はちょっとっていうかすっごい困ってる。
だっていつもだったらすんなり皆は帰っていくのに。
この男の子は知っていってくださいって言ったんだよ?
だから私は困ってしまった。
どうしたらいいのかわからない。
この場をどう切り抜けたらいい?
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