シャッターを押したら君と恋に落ちる。〜カスミソウの花言葉〜
「俺も途中まで一緒に行くからさ!」

さも当たり前だろ?って口調だ。
何でこうなってるの?
私の頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだった。

「じゃあ、またね!」

と言って、飯島君は私を送って走って行ってしまった。
飯島君って………友達いないのかな?

「さすがにいるか………」

飯島君、明るくていい子………?
そうだし………。
でもわざわざ毎回来なくてもいいのに。
せっかくの休み時間なんだから友達といればいいのにな。
私にはそんなことできないから。
人と関わるのが苦手だから無理。
怖い。
男の子が怖い。


「指原先輩!一緒に帰りましょ!!」

HRが終わって私は帰ろうと席を立った時に飯島君はきた。

「………私、まだ帰らないよ?」

それに絶対に一緒に帰りたくない。
ただでさえ人というか男の子が苦手で話すのも困難なのに一緒に帰るなんて無理だよっ!!
そう心の中で叫んでいた。
あと、写真撮りたいから。

「じゃあ、待ちます!!」

飯島君は満面な笑みを浮かべて言った。
どうしてそこまで私に執着するんだろう?
別に他の人でもいいのに………。
愛想がない私なんかといても楽しくないのに。
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