いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました
「そ、そうゆう話じゃなくて」と、ごにょごにょ返してる間にも体温が上がっていくのを感じた。
適温だと感じていたエアコンの風が暑く感じるくらいに。
頬をペチペチと触って、赤くなってるかもしれない顔を誤魔化していると。
思い出したように坪井が言った。
「あ、てか小野原さんのことは何とかなるし、何とかするから今は一旦終わらせていい?」
とりあえず引き伸ばしてどうなるものでもなし、真衣香が頷くと。
「ありがと。 ね、立花」
改めて名前を呼ばれた。
「はい」と、思わず姿勢を正す。
坪井は「俺、どうしても知りたいことがあってさ」と付け加え、真衣香の首にゆるりと腕を回した。
「何も連絡くれなかったの、どうしてかなーって」
「え?」
そのままコロコロと椅子ごと引かれ、坪井の両足の間に真衣香の膝が入り込み挟まれる形で身体を固定された。
「つ、坪井くん、また、ちか、近い……」
うろたえる真衣香を見据えて、わざとだよと言わんばかりに坪井は自らの唇を舐めながら笑った。