危険なキミの溺愛
教室に戻ると、皆がこっちを向くと思ったけど…そんなことはなかった。



あれ…。



「次、体育だよー。着替えに行こう」



女の子グループで移動する間も、何もなかったかのように誰もさっきのことに触れない。



夢だったのかな…と思ってしまうほど。



更衣室に着くと、みんなさっさと着替え始めた。



すると、ひかりちゃんがツツツと寄ってくる。



「中川くんを…振ったって本当なの?」



ええっ?



なんの話!?



動揺するけど、これが湊の言う…適当に誤魔化すってことなの?



全く適当に誤魔化せてないし!



「振る…え、と。中川くんが言ったのかな…」



「うん…花と教室を出た後ひとりで帰って来て、フられたーって言ってたの」



…そ、そうなんだ…。






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