危険なキミの溺愛
私が立てないのを見て、ひかりちゃんが先生を呼びに行ってくれた。



平気…って言いたいけど、足首がズキズキと痛む。



女の子に囲まれているところを、誰かが割って入ってきた。



「どいて」



目の前に現れたのは…湊。



膝を立てて屈むと、私の足の下に腕を入れて、もう片方の手は私の背中にまわす。



え…なに?



体がふわっと浮き上がった。



ううん…湊が抱えてくれてるんだ…。



「ちょっ…やだ、下ろして」



「歩けないんだろ?保健室まで運ぶ」



「大丈夫だからっ」



周りにいる子たちはこっちを見てキャーキャー騒いでいる。



「このままここにいても冷やかされるだけだし、さっさと保健室に行く方が良くね?」



それは…そうだけど…。




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