危険なキミの溺愛
「あっ…あれは…」


湊の言動にいちいちドキドキして、心臓が壊れちゃいそうなときもあるけどひた隠しにしたつもりだった。



湊にはそれも全てお見通しなのかもしれない。



そう思ったら、無性に恥ずかしくなってくる。



「そっ…それは…。シンに見られたことに動揺したの!あんなに大人で紳士的な人に初めて会ったし。フィアンセがシンならよかった…」


湊に色々な気持ちを悟られたくなくて、誤魔化してしまう。



シンは全く関係なくて…湊に翻弄されているのは私の問題。



しばらく湊は黙っていたけど、ボソッと低く呟いた。



「へぇ。言ってくれるよな」



そして…これまで優しかった湊の瞳の奥の色が変わった気がする。



気のせいかな…。





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