危険なキミの溺愛
「じゃあもうクラスに戻ろう」



「大丈夫だよ。私は先に…」



振り払おうとしてもなかなか離してくれない。


私たちのやり取りを見て、キノコくんがニヤニヤしている。



「湊が女に構うの珍しい」



「一応フィアンセだしな」



「へーえ」



女の子に構うの…珍しいんだ?



目をぱちくりさせていたら、キノコくんが急に私の手を握ろうとしてきた。



それをすかさず湊が阻止する。



「触んなよ」



「わはっ!試しただけ。湊…マジなの?」



「そんなんじゃない」



「俺には隠さなくていーから。結構気に入ってる?」



「さあ?」



惚けてますけど。



もしそうだとしたら…嬉しいって思ってしまう。



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