危険なキミの溺愛
「足…かなり悪そうだな」



湊が、前に進もうとしない私を心配そうに見ている。



教室の窓に映った自分の顔をふと見ると、驚くほど暗い顔になっていた。



私…湊に信頼されたいって思ってる?



信頼されたいっていうか…。



なんだろう、自分でもよくわからない。



湊に大切に想われているキノコくんって、羨ましい…なんとなくそういう気持ち。



「たまに、ズキっとするの。今はもう平気。ありがとう」



「いつでも言えよな。肩ぐらい貸すし」



教室に入るとクラスメイトに冷やかされた。



「湊、振られたっつってたのに。いい感じじゃん」



「そう見える?俺みたいに軽いのは嫌だって。なぁ?」



湊が同意を求めてくるけど…。




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