危険なキミの溺愛
よかった…てっきり、フィアンセとして最低限のことを要求されるのかと思った。


「ありがとう。中川くんはいつもご飯はどうしてるの?」


今日の夕ご飯をどうしようかと思いつつ、中川くんの日常を聞いてみる。


「デリバリーとか、コンビニかなー」



「そうなんだ?いつからここで一人暮らししてるの?」



「つい最近。もともと、お手伝いさんが飯作ってくれてたんだけど、さすがにここに出入りはされたくなくて」


お手伝いさん!?


さすが大企業の御曹司。


一応社長の娘ではあるけど、うちとは違うな…。


両親が仕事で忙しかったから、弟の世話は私がしていた。


お陰で料理も少しはできるし、家事も一通りできる。


自分の身の回りのことは各自でやろうと言われたけど、お世話になってる身ではあるし、できることはしたい。

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