危険なキミの溺愛
あーっ、私…なにを…。



一気に顔が熱くなる。



「そ、それは…。冷たいよりは優しくされたいし…湊は優しい方が似合ってるか…ら…」



全然誤魔化せてない!?



ちょうどエレベーターがきたから、急いで乗った。



続いて乗ってきた湊は、なんだか含み笑いをしている。



「あ…あの…」



「いいよ、慣れてるから。俺のこと好きな女はたくさんいるしな…」



あ…なんだかそれは、寂しいかも。



この気持ちがバレるのは怖いけど、あっさり流されると虚しすぎる。



ショックでボーッとしている間にも、湊は私たちの住むフロアのボタンを押す。



そして、扉がゆっくりと閉まった。



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