危険なキミの溺愛
「そうかな…」


やだ、顔が赤くなりそう。


こんなの間に受けて、チョロいって思われるかな。


フィアンセであることに中川くんは好意的だし、なんだか丸め込まれてこのまま結婚なんてことになったら大変だよ。



「花は俺のことなんて呼ぶ?」



「中川くん…」



「え、マジで?そこは流れで下の名前だよな」



えええっ…恥ずかしくて無理。



ふるふると顔を横に振る。



「俺の彼女なのに?」


「ふ、フリだよね!?いきなり呼び捨ては…無理、かな」


「せっかく一緒に住むのによそよそしいなぁ」



寂しそうに言うけど、無理だよぉ。


それに、変に親密度が高まっても困るし…。


「湊って呼んでみ」


挑発するような顔で言われて、無駄にドキドキしてきた。


よっ、呼ばないもん…。


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