危険なキミの溺愛
同じクラスだけど滅多に話さない。


中川くんはクラスの中心人物的な存在で、とても人気がある。


顔もアイドル級のイケメンで、背も高くてスタイルがいい。


だけど校則違反はするし、ちょっと生活態度が悪かったりで、私はなんだか怖いんだよね…。



怯んで声がでなくなってしまった。



「おい…」



おいだって!



こっ、怖い…。



だけど勇気を振り絞って聞いてみた…。



「どうしてここにいるの?」


「それは俺が聞きたい」


不満そうに眉をひそめているけど、睨まれてるようにしか思えない。


きゃーっ、誰か助けて。


とはいえ、ここには私たちふたりだけ。



どうして中川くんがいるのか意味がわからないし、ここは…頑張って聞くしかないよね。


「あの…私、今日からここに住むことになって…中川くん、どうしてここにいるの?」



「ここに住むって言われてもな…もう、俺ここに住んでるんだけど」



えっ!?



まさか、部屋を間違えちゃった?



不安になるけど、確かにこの手に持っている鍵でドアを開けたよね…。



あれあれっ?
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