危険なキミの溺愛
「やだって…そんなの困るよ…」



振り払うように顔を横に振ると、くすぐったいと言って笑っている。



「髪、バサバサすんなよなぁ」



そう言って、私の髪を両手で束ねるように纏める。



それがまた、向かい合わせで顔が近くて…ドキドキも最高潮になってしまう。



「やだっ…無理!」



ドンと突き飛ばすような形で、湊を押してしまった。



「痛ぇ…」



そのまま壁に項垂れている。



「きゃあっ、ごめん。大丈夫?」



そうしたら苦笑している。



「お前がやったんだろ?よく言う」



「そうだけどっ。湊が変なことするから…」



「変なことって?」



え…それは…。



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