危険なキミの溺愛
「キスしたみたいにドキドキしちゃった。」



ドキドキし過ぎてうまく話せない。



湊は私の言葉を聞いて何かを答えるわけでもなく、微かに笑っただけだった。



「夕方まで部屋にいるから、なにかあれば呼んで」



「あ…うん。わかった」



そうしてすぐに部屋に入ってしまった。



はああぁ…。



その場にへたりこむ。



緊張したぁ…。



もうっ、これ以上ドキドキさせないで欲しい。



キスのマネなんて…そこまでする必要あったのかな?



盗聴器だけじゃなくて監視カメラがあったらバレちゃうよ?



天井を仰いでみても、それらしきものは見当たらない。



プライバシーの侵害だよ。



湊の言うことが本当なら、湊のお母さんってちょっと怖い。



そこまで束縛するってことは、湊のことを信じてないのかな…。















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