危険なキミの溺愛
手慣れてる…。



「手伝います」



急いでシンさんの元へ駆け寄り、カップを運ぶのを手伝う。



「これは私の仕事です。お嬢様は湊様とあちらで寛いでいて下さい」



「あのっ、シンさん。その…お嬢様っていうの…くすぐったいです」



「それでは、花様とお呼びすれば良いですか?」



「ううん、様なんて…呼ばれ慣れなくて」



「それでは…花さんとお呼びしますね」



「はい、それで」



「では私のこともシンとお呼び下さい」



「そんな、呼び捨てなんて…」



ふたりでコソコソと話していると、湊に引っ張られた。



「お前はこっち。シンの手伝いはしなくていい」



なんだか不機嫌そう。



余計なことを話さないように口止めしに来たのかも。





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