俺様副社長に娶られました
「北極星、天川さんに持ってけって、女将さんが」
「ああ、ありがとう」
「それから、これも持ってけ。俺からの結婚祝い」
慎ちゃんが差し出した紙袋は、両手にひとつずつだった。
「え? いいの?」
受け取って、わたしは紙袋の中を覗く。
「こ、これ……」
「春限定の生酒。気に入ってくれたらいいんだけど」
入っていたのは直売所限定の、特別純米吟醸生酒だった。
袋吊りという圧をかけない搾り方で、手間暇がかかるので限定でしか売られていない。しかも、新酒鑑評会用の原料を使っているのでとりわけスペシャルなのだ。
新鮮でほんのり甘く、春にぴったりの透明感のある風味らしい。
「ありがとう、慎ちゃん!」
「どういたしまして」
ニカッと豪快に笑った慎ちゃんは、大きな手のひらをわたしの頭にポンと乗せた。
「ああ、ありがとう」
「それから、これも持ってけ。俺からの結婚祝い」
慎ちゃんが差し出した紙袋は、両手にひとつずつだった。
「え? いいの?」
受け取って、わたしは紙袋の中を覗く。
「こ、これ……」
「春限定の生酒。気に入ってくれたらいいんだけど」
入っていたのは直売所限定の、特別純米吟醸生酒だった。
袋吊りという圧をかけない搾り方で、手間暇がかかるので限定でしか売られていない。しかも、新酒鑑評会用の原料を使っているのでとりわけスペシャルなのだ。
新鮮でほんのり甘く、春にぴったりの透明感のある風味らしい。
「ありがとう、慎ちゃん!」
「どういたしまして」
ニカッと豪快に笑った慎ちゃんは、大きな手のひらをわたしの頭にポンと乗せた。