【女の事件】いらくさの家
第15話
美香子とこうすけの離婚問題がドロ沼と化しているその上に、多香子の問題が解決していないので、両親はさらにイライラを高めていた。

もうすぐ50になろうとしている大人の女が…

両親の想いに答えずに、背くだけ背いて抵抗ばかりしているのでガマンならない…

一刻でも早く多香子を家から出さないと…

ワシらが描いている老後の楽しみを奪われてしまう…

多香子の両親は、自分たちの老後の楽しみを奪われるかもしれないと思い込んでいたので、『焦りなさい!!』『急いで結婚しなさいよ!!』『おとーさんとおかーさんが老後の人生を楽しめるようにしなさいよ!!』『条件が劣悪でもいいから結婚相手を見つけてよ!!』などと言うて、多香子に再婚を強要していた。

多香子は、両親から再婚を強要されていたので激しく反発をしていた。

『誰でもいいから結婚相手を見つけてよって…どういうわけなのかしら!!』『誰でもいいからと言うことは、やくざの男でもいいと言いたいわけなのかしら!!』『アタシがあなたたちの老後を奪っているってどー言うわけなのかしら!!』…

多香子は、両親から再婚を強要されてばかりいたので気持ちがさらにヒヘイしていた。

そういうことで、とてもとは言えないが気持ちが結婚に向かなくなっていた。

2017年1月12日のことであった。

場所は、鶴見にあります多香子の父親が勤務している工場の配送センターにて…

多香子の父親は、この最近仕事がうまく行ってないので、うっかりミスや凡ミスばかりを繰り返すようになっていた。

午後3時過ぎのことであった。

多香子の父親は、自販機のコーナーにいて永富さんの奥さまとお話をしていた。

永富さんの奥さまは、多香子が両親の想いに答えずに抵抗ばかりをしていたので、どうすれば言うことを聞くのかと嘆いていた父親に対してこう言うた。

「それじゃあ、多香子ちゃんはこの先どうやって生きて行くのかしら…結婚の見込みがない…多香子ちゃんはご両親の想いに答えずに背くだけそむきまくっていると言うけれども…多香子ちゃんの言い分をもう一度聞いてみると言うことはできないのかな…」
「ですからどうして多香子の言い分を聞かないといけないのですか!?」
「どうしてって…多香子ちゃんが何を考えているのかと言うことを聞かないと…」
「多香子の言い分はぜーんぶ甘ったれだ!!」
「甘ったれって…」
「ワシらは、多香子に老後の楽しみを奪われる前に問題を解決したいのだよ!!多香子を急いで自立させないと、多香子の甘ったれがひどくなるのだよ!!奥さま…ワシらは時間がないのだよ!!頼みがあるのだ!!条件が劣悪でもいいから結婚相手を紹介してくれ!!場合によってはカップルさんを強引に別れさせてでもいいから頼む!!」
「小松崎さん…結婚のことについては多香子ちゃんと奥さまと3人で…」
「多香子の言い分なんか聞く必要はないのだよ!!奥さま!!ワシらは時間が本当にないのだよ!!老後の楽しみを奪われてしまう前に多香子には結婚してほしいのだよ!!お見合い相手が好きなカノジョと結婚したいと寝ぼけたことを言っていたら強烈な声で怒鳴り散らしてくれ!!『好きと結婚は違うのだ!!目をさませ!!』と怒鳴り散らしてくれ!!こぶしふりあげていかくしてでも別れさせろ!!この通りだ!!」

永富さんの奥さまは、多香子の父親がものすごくイラついている声で多香子のお見合いをお願いをしていたので、『しょうがないわねぇ…』と言う表情でしぶしぶとお見合いを引き受けた。

多香子は、両親の言いなりで下妻市本城町で暮らしている永富さんの奥さまの知人のご夫婦の遠い親類の家の夫婦のひとり息子さん(58歳・配送業勤務)と強制的にお見合いをして、すぐに再婚をした。

多香子の再婚相手の男性には、14歳の中学二年生の長女がいた。

カノジョは、実の母親を父親から受けたDVが原因で亡していたので、母親がいない子供であった。

お見合い相手の男性は、前妻に対するDVで裁判所から執行猶予つきの有罪判決を下されていた。

お見合い相手の両親は、息子が起こしたDV事件の執行猶予の期間が2018年3月に明ける…その間に心の底から反省をしていると判断して多香子とお見合いをして再婚させることを決めていた。

しかし、多香子自身がいいかげんな気持ちになっていたので、周囲が激しく反発していた。

2017年3月10日に、多香子とお見合い相手の男性と強制的に再婚したが、入籍はしなかった。

多香子の両親は、多香子が東ヶ丘の家から出ていったので、あとは美香子を再婚させたら想い描いている老後の楽しみを送ることができると思っていた。

…が、強制的にお見合いをさせて、再婚させたので、多香子からの反発が来ると言うことなどおかまいなしになっていた。

多香子の両親は『あとは美香子を強制的に再婚させて家から追いだして、自分たちの老後を楽しむのだ…』と言うことで、多香子と美香子をハイジョすることしか頭になかった。

そうしたことが原因で、近いうちに取り返しのつかない恐ろしい悲劇が襲いかかってくるのであった。
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