桜の咲く頃……… 君を想う
特に夏に6人で旅行に出掛けてからは

一人の男として、彼女の事が気になり始めた。

…………とは言っても、やはり教師であるいじょう

これ以上の関わりを持つわけにはいかず。

卒業式後の約束をどうするか…………

繋がりが続くよう考える毎日だった。




そんな中迎えたバレンタイン。

もしかしたらチョコレートが貰えるか??なんて期待していた俺に

思わぬプレゼントが届いた。

テーブルの上には、コンビニのレジ横でも見る

十円のチョコレートが二つ。

色々な味があり、俺も子供のころからよく食べていた。

メモには『今日は、チョコレートにしてみました!』と

可愛らしく書いてあった。

バレンタインをノリでも、意識してくれたことが嬉しくて。

メモを持ち上げて眺めていると

文字の後ろに、うっすらと字らしきものが写っていた。

間違いを消したのだと思い、イタズラ気分で鉛筆で擦ってみると。

『好き』の文字が、浮かび上がった。

………………………………好き??

もしかして、彼女も俺の事が好きなのか??

信じれない気持ち半分。

やっぱりそうか!という気持ち半分の

複雑な心のゆれだった。
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