笑顔の行方
「寧々、一つだけ聞かせてくれ。
アイツ。
……………さっきのアイツに………告白されなかったか?」

「えっ?!
将樹の事を言ってる??
ナイナイナイ!
将樹は、同じグループの友達だよ!
それに、杏菜の彼氏だから。
…………もしかして彰人君………心配した?」

めちゃくちゃした。

……………っていうか、まだしてる。

寧々は『ナイ』っていうが………

アイツは寧々に気がある。

杏菜ちゃんの彼氏って………ホントか?って思うほど

本気度が伝わってくる。

俺に『寧々』と呼び捨てで挑発してくる時点で絶対だ。

「だったら、彰人君………
私の部屋に泊まる?
どうせ調査するんだったら、私と一緒にいる方が質問だってしやすいし。
色々見れるでしょう?
ネッ!」

ネッ!って………

そんな事出来るのか?

一緒の部屋って………

「けど、みんなには俺の事何て説明するつもりだ?」

叔父が同じ部屋で寝るっていうのも、変な話しだろう。

「説明も何も、みんな彰人君が彼氏で婚約者だって知ってるよ。
せっかく堂々と付き合ってるって言えるようになったのに。
ナイショになんてしないよぅ。
あれっ?
もしかして、言ったらダメだった?」

事も無げに爆弾を投げつける寧々。

ダメも何も………

隠してるもんだと思っていた。
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