笑顔の行方
「………………………ごもっともです…………。
俺は…………
今回も逃げてたな。
毎回毎回、寧々に泣かれて傷つけてからじゃないと………
気づけない。
ごめんなさい。」

20歳も年の差があるとは思えない会話。

「分かればよろしい!
彰人君が実はダメダメなのは、みんな知ってるから大丈夫だよ!
大パパに『寧々が泣いて俺のところに来たら
彰人はクビだ!って言っとけ』って言われてたから。
無職が免れて良かったね!」

道理で、家を飛び出した時も

誰にも頼らなかったはずだぁ。

出来た彼女を自慢に思うも………

年上の俺への敬いが少ないことに、ちょっと腹が立つ。

そこで。
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