笑顔の行方
「寧~々!」
小さい頃よくした、かくれんぼのような呼び掛けで声をかける。
俺が迎えに来ることがわかっていたのか。
俺の来る方を、じっと見つめていた。
まるで………『早く迎えに来い』と待っているように………。
寒い寧々は…………
膝を抱え、体育座りの状態で
店の前にポツンと佇んでいる。
幼い子供のように。
もう涙は乾いて、頬は冷たく赤くなっていた。
コートと手袋
それからマフラーでぐるぐる巻きにして抱き抱えると。
抵抗することなく素直に抱かれてくれる。
「ごめん。
傷つけて………………ごめん!
いつも泣かせた後でしか気づけない、アホな俺で………。
寒かったよな?
帰ろう。
………………俺達の家に。」
そこまで言うと、ようやく笑顔を見せてくれた寧々。
「彰人君、遅かったね。
今日のかくれんぼは、寧々の勝ちだよ。」
決して俺を責める言葉を吐かない彼女。
だから俺も
「うん、ごめん。
寧々の居場所は直ぐに分かったんだけど………。
マフラーの懐かしさに想い出に浸ってた。
まだ使ってたんだな、このマフラー。
明日、新しいのを買いに行こう。」
俺の提案は、罪滅ぼしの意味も含まれている。
「ショッピングデートは嬉しいけど……。
マフラーはいらない!
これが良いの。
でも、今日の負けの罰ゲームなら
明日のショッピングデートの時には、目覚ましを3つ買って!!
一昨日2つ壊れたの。」
目覚ましを3つ??
一昨日、2つ壊れた?
面白いおねだりだと思ったが、罪滅ぼしには何でもよくて。
寧々の希望を叶えることにした。
小さい頃よくした、かくれんぼのような呼び掛けで声をかける。
俺が迎えに来ることがわかっていたのか。
俺の来る方を、じっと見つめていた。
まるで………『早く迎えに来い』と待っているように………。
寒い寧々は…………
膝を抱え、体育座りの状態で
店の前にポツンと佇んでいる。
幼い子供のように。
もう涙は乾いて、頬は冷たく赤くなっていた。
コートと手袋
それからマフラーでぐるぐる巻きにして抱き抱えると。
抵抗することなく素直に抱かれてくれる。
「ごめん。
傷つけて………………ごめん!
いつも泣かせた後でしか気づけない、アホな俺で………。
寒かったよな?
帰ろう。
………………俺達の家に。」
そこまで言うと、ようやく笑顔を見せてくれた寧々。
「彰人君、遅かったね。
今日のかくれんぼは、寧々の勝ちだよ。」
決して俺を責める言葉を吐かない彼女。
だから俺も
「うん、ごめん。
寧々の居場所は直ぐに分かったんだけど………。
マフラーの懐かしさに想い出に浸ってた。
まだ使ってたんだな、このマフラー。
明日、新しいのを買いに行こう。」
俺の提案は、罪滅ぼしの意味も含まれている。
「ショッピングデートは嬉しいけど……。
マフラーはいらない!
これが良いの。
でも、今日の負けの罰ゲームなら
明日のショッピングデートの時には、目覚ましを3つ買って!!
一昨日2つ壊れたの。」
目覚ましを3つ??
一昨日、2つ壊れた?
面白いおねだりだと思ったが、罪滅ぼしには何でもよくて。
寧々の希望を叶えることにした。