朝いちばんの君。
第三話 大崎くん
あーあ。

もう、どーでもいーや。

明くる日の朝。

7時50分。

また、窓際で座っていた。

あきらめの悪い私。

昨日徹夜したせいか眠くて仕方がない。

昨日からゲーム三昧。

ストレスが溜まってるときはいつもそう。

ストレスの原因はもう分かってる。

でも、それはどうしようもなくて。

諦めるしかないのに、それすら出来ない。

ばかみたい。







__そういえば、

昨日の人に泣き顔をみられた。

家族意外に見せたことないのに。

言いふらされたりしないかな、

いや、名前さえ分からないか。




私って影薄いもんね。


強い眠気が私を襲う。

ホームルームまで時間あるし、少しだけ…

そして、私は深い眠りについた。
















__…おい、起きろよ。

…え?佐山?

ってか私…なにして…。

あっ、


私は飛び起きた。

「いっ今何時???」

と、横を見ると、佐山の顔がどーん。

「わっっ」

ガタンと椅子から落ちそうになった。

私、情けない。泣きそ。


でも、その一部始終を眺めてた佐山は爆笑。

「バカだなお前は」

なんて可愛い笑顔。憎めないなこいつは。

「うるっさいなもう!」

私は顔を赤めながらそう言った。

「ってか、もう昼休みだぜ。お前昨日寝た?


「寝てない。」

「だからだな、授業中先生呆れてたぜ」

「げっやば。成績おわったわ。」

「いや、俺が先生に、謝っといた。」

「え?」

「すいませんこいつアホでゲーム三昧なんですって。」

「もっと下がるじゃんか!!」


「嘘だよ笑 」

くっだらない。

でも、そんなやり取りが楽しい。


_って、私、普通にしゃべってるじゃん。

だから、思い切って聞いてみた。









「あんた、付き合ってんの?」

「え?」

さっきまでケラケラ笑ってたのが急に真顔に

なった。

どゆこと?と聞いてきたから、

「だから、小林さんと付き合ってんの?」


「なに、お前見てたの?」

「うん。一緒に帰ってたじゃん。」

するとニヤッと笑ってこういった。


「佐々木、俺カノジョできたかも。」













どすん。

心に黒い何かが落とされた気分だった。

まだ、期待してた自分がいた事に驚いた。








失恋。

初恋。失恋。


相手は小林さんだろう。

「あー、よかったじゃん」

そう言ってわたしは席を立った。

小林さんが教室のドアのところで待っていた

のと、自分がここにいられないと思ったから

だ。唇を噛んだ。

なぜだか屋上へ行こうと思った。

どこぞの少女漫画よ。

全く。










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